[0008]
痴呆の人との接し方
(2003/08/20)
●痴呆の人にとっては、接し方自体が状態の安定や向上に向けた重要なケアとなる
(1)自尊心を傷つけない
間違った行動、理解できない行動をとっても否定しない。奇異な目や突ぎ放した態度をとらない(敏感に感じ取り反応する)。相手のどんな場面でも肩の力を抜き、ゆったり関わる(相手を脅かさない)。
(2)視野に入って話す
1メートル以内に近づいて話す。うしろから声をかけると、気づかなかったり、振り向きざまに転倒することがあるので注意する。本人の目をみる(本人が恥をかいたりしている場合は除く)。(頭の)上からのアプローチは避ける。低い位置からのアプローチを。
(3)ゆったり、楽しく
言葉、身のこなし、誘導は「意識的に」スピードを落とす。本人の動くスピードに添う(すべては無理でも、ポイントの場面を大事に)。緊張を解くように、やわらかく、楽しい雰囲気で。
(4)感情に働きかける
言葉だけでなく、しぐさ、眼差し、態度などで「安心」「楽しい」「うれしい」などの感情面に働きかける。五感を刺激し、心地よさを感じる場面を増やす。ケアをする一方でなく、本入をケアする側が頼ったり、お願いする場面を作り、年長者としての誇りと自信を引き出す。
(5)簡潔に伝える
1度にいくつものことを話すと混乱するので、情報を伝えるときは単純な内容にして、順を追って1つずつ伝える。特に先のことを先走って伝えると、混乱や失敗を起こしがちなので注意する。
(6)わかる言葉を使う
本人に伝わる呼び名、言葉を用いる。生まれ育った土地、印象に残っている過去にいた国の言葉などを使うと効果がある。本人の心と身体が動く「言葉」「話題」を探す。
(7)話を合わせる
現実にあり得ないような話でも、逆らったり、訂正したりしない(間違いを訂正すると、かえって混乱したり、不快を募らせる)。真剣に聞く態度を示す。混乱が強い場合は、話に入り込まずそっとしておく。
(8)昔話をきく
その人がさかのぼって内面に浮かんでいる時期や、最も輝かしかったころに視点を合わせる。思い出のきっかけになるものを用意する(例:本人の写真、食べ物、花、果物、絵など)。本人の得意な話、喜ぶエピソードを集めて、ケアに活かしていく。本人の話に集中し、「関心を持って、喜んできかせてもらっている」という姿勢を示す(ごく短時間でも)。
(9)現実を強化する
折に触れ、名前、日時、場所などの基本的なことを知らせる(例:本人のわかる呼び名で呼ぶ、ケアする人の名前を知らせるなど)。時間とできごとの関係も知らせるようにする(例:「朝[時間]ごはん[できごと]ですよ」など)。みやすい日めくり、暦、時計を身近に置く。混乱のみられる時期には、言葉のみでなく文字を書いた紙、なじみのものなどを活用する。本人にとって見当のつく人が一貫して関わる
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