|
[0018] 脳卒中で亡くなった著名人 (2007/01/14)
| 
静かなる殺人者(サイレントキラー)という高血圧ですが,重症になれば症状がないわけではなく,むしろ多くの合併症をともなうようになり,頭痛や認知症(痴呆)の症状を 出すこともあります.1932年から第二次世界大戦末期の1945年まで米国大統領を務めたフランクリン・ルーズベルトは,ポリオで下半身がマヒしたにもかかわらず大統領になったことで有名ですが,重症の高血圧であったことは,歴史に影響した可能性が大きい点でさらに重要な話かもしれません.大統領職の激務と治療薬がないことが生んだ悲劇ではありますが,第二次世界大戦末期のヤルタ会談のあと,脳出血を発症し亡くなられています.第二次世界大戦中の1944年3月には,すでに重症の高血圧を指摘され ており,集中力の低下も徐々に認められていたということで,1945年のヤルタ会談には担架に載せられて会議に臨みました.チャーチルやスターリンとの交渉における集中力を維持できていたか,適切な判断ができていたか疑問視される状態でした.このころの最高血圧300mmHg(血圧は水銀柱の高さであらわします)以上,最低血圧は190mmHgともいわれています.一国を率いる人の脳卒中発症は,その重責と激務に関係しているのかもしれません.同じく米国大統領のウィルソンは,第一次世界大戦後のベルサイユ条約で,国際連盟発足に貢献したものの国内での支持が得られず,連盟の重要性を訴える遊説中に左半身マヒをともなう脳卒中を発症しました.日本でも,小渕恵三首相の脳卒中による突然の死は記憶に新しいところです.
| |